特許の有効性調査/無効資料調査

有効性調査または無効資料調査/異議申立て調査の目的は、特許の強さ、つまり訴訟が発生した場合に、裁判において特許が防衛できるかどうかを確認することです。このような調査はあなたが獲得することを計画している特許の強さや、あなたの障害となっている特許が本当に有効であるかを理解し、また、第三者から特許侵害を訴えられた場合に備えて、あなた自身の立場を保護する、などの目的で実施されます。有効性調査を行うことにより、競合における戦略的優位を築くことが期待されます。

SciTech Patent Artのアナリストは、有効性調査や無効資料調査に豊富な経験を有し、技術的専門知識に加え、データベースや関連ツールに対し深く精通しています。有効性調査や無効資料調査は、豊富な調査経験に加え、特許法及び、技術的な解釈に精通している専門家による実施が求められます。難解な知的財産権に関する課題の解決に向けて、私たちの専門家チームがお力添えをさせて頂けることと存じます。これらの調査においてSciTech Patent Artのアナリストは、度々有益な文献を見つけ出しており、多くのクライアントから賞賛を頂いております。また、調査スキルを競うグローバルな検索コンテストで多くの受賞歴がございます。

有効性調査や無効資料調査における我々のアプローチ

無効資料調査に対して、SciTech Patent Artは、技術に精通したアナリストが、社内開発のディープWebおよびAI/MLツールを活用するという独自の斬新的なプロセスを採用しています。有効性調査や無効資料調査の目的は、従来の調査手法に基づく審査官の検索によって抽出されなかった先行技術文献を探索することとなります。関連する先行技術文献を特定するために、特許、科学文献、製品仕様書、その他の公的に入手可能な情報源など、多様な情報源に対する検索が実行されます。

従来の手法には、キーワード検索、分類検索、著者名/発明者名検索、引用検索などが含まれます。

最も有力な先行技術文献を見つけるために、特許、科学文献、製品仕様書、その他の公的に入手可能な情報源などのさまざまな情報源が検索されます。

  • 調査における最初のステップは予備的な検索結果に対する分析で、検索者の経験を駆使して、関連が予想されるデータセットが抽出されます。
  • 次のステップは、これらデータセットに対する精査となります。ただし、構造化されていないページや「隠れた」ページが多数あるため、一般的な検索エンジンでは関連データを網羅的に検索することは困難です。AI/MLやディープWebツールソリューションは、これら構造化されていないページや「隠れた」ページも含め、求める情報のほぼすべてを効率的に検索することが可能であるため、このステップの作業に大きな力を発揮します。

キーになる情報 “ホットスポット” を見つけ出す方法

  • 発明の要点を定義する請求項の新規な側面を特定し、検索
  • 出願者は複数の関心のある国や地域で出願している可能性があるため、特許ファミリー全体を検討
  • 特許及び非特許文献データに対する引用分析
  • 対象技術との関連が想定される特定の大学や研究機関、企業または著者/発明者の特定
  • AI/MLおよび独自のクローリングソリューションを使用した、網羅的なディープWeb検索

SciTech Patent Artは、有力な無効資料を見つけ出すことを目的とした独自の斬新的なアプローチを考案、採用しています。

無効資料調査における重要な要素は、先行技術の技術内容の解釈または分析です。技術分析を正しく行うためには、対象技術分野に精通する専門家が先行技術を十分に理解しており、それを特許請求の範囲に記載された発明と比較できなければなりません。弊社のアナリストとエンジニアは高度な知見や豊富な経験、また十分な訓練を受けており、お客様に代わって詳細な技術分析を行うことができます。

有効性調査/無効資料調査のレポートフォーマット

私たちの代表的な有効性調査のレポートは以下のような内容を含んだ、WordまたはPowerPoint形式で作成されます。

調査プロジェクトに採用されるアプローチ

調査対象となる技術課題の概要、及び最も早い優先日を記述

関連特許

  • 表形式で、特定された主要な先行技術文献の概要
  • 特許文書の各セクションで記述されている技術的特徴に関する各先行技術文献の詳細
  • 加えて、各先行技術文献に対する当社アナリストの技術的見解

詳細検索

検索日、検索期間、検索に使用した出典、キーワード、分類コード、引用検索、発明者検索の詳細が含まれます。

プロジェクトにおける
調査方法・アプローチ

調査プロジェクト全体の
説明、調査において確認が求められる特長や機能、
判定基準、分析対象項目、等。

関連特許

調査において発見された
関連性の高い文献、部分的な関連が考えられる文献は、書誌情報及びクレームをベースとした技術的分析結果と共に記載。 発見
された文献の全てのファミリー特許の法的状況についても報告。

検索式

調査対象に関する適切な
キーワード、CAS登録番号、分類コード(CPC, IPC)等から作成される検索式を
一覧表示。

調査の結果発見された関連文献は、通常、以下のふたつに分類し、報告。

カテゴリー A

主請求項/独立請求項に関して、
調査対象である技術に関連性の高い
特許文献。

カテゴリー B

主請求項/独立請求項に関して、
調査対象技術からは外れる周辺的
特許文献。

クライアントから特にご要望を頂きました場合、カスタム仕様のレポートも作成、提供させて頂きます。 例えば、技術的分析結果を視覚的に表現したPowerPoint形式のレポートや、発見された関連文献を対象とするクレームチャート等、です。

なぜSciTech Patent Artなのか?

  • 創業以来20年以上にわたって、当社の調査チームは世界中のクライアントに対して無効資料調査サービスを提供、豊富な経験と実績を有しています。
  • 当社の調査チームは、広範な技術分野における専門家により構成されています。
  • 調査担当者は、さまざまな国、地域の特許法に精通しています。
  • 当社は複数の特許データベースの取扱いに精通しています。さらに、当社独自のディープWeb検索ツールは、さまざまな非特許情報への網羅的、効率的検索を可能とします。
  • クライアントとの密接なコミュニケーションに基づく作業プロセスにより、必要に応じて柔軟な対応、変更、調整が可能となります。
  • 作業完了、納品後も、必要に応じてアフターサービスを提供します。
  • 私たちはクライアントの求めるスケジュールに合わせて作業し、また、予算に合わせた価格にてサービスを提供します。
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よくあるご質問

有効性調査または無効資料調査は、特許付与後に行われる先行技術調査です。この調査における先行技術とは、世界中のあらゆる地域で、任意の言語で、対象特許が出願される前に存在していたパブリックドメインの公開情報を指します。対象となる先行技術には、特許と、雑誌、書籍、百科事典、論文、製品パンフレット、規格などの非特許文献の両方が含まれます。審査官は特許を付与する前に、徹底的な先行技術調査を行います。したがって、有効性調査の目的は、審査中に審査官によって検索されなかった、または検索できなかった先行技術を発見し、付与された特許の有効性に異議を唱えることです。

有効性調査/無効資料調査は通常、以下の2つの状況で行われます。

  1. 企業を特許侵害で告発する場合、告発された企業は、特許が無効であることを証明しなければなりません。
  2. 企業が特許技術を取得しようとする場合、特許の強さを判断するために有効性調査が行われます。その企業は、対象特許が将来訴訟になった場合でも、侵害訴訟に耐えられるかどうかを確認したいと考えます。そうすることで、企業は特許権者との交渉に対するより良い準備が可能となります

さまざまな国の特許を包括的に網羅するデータベースが多数あり、情報は構造化されており、簡単に検索できます。ただし、これら文献の技術的な法的性質と、発明の請求の手続き中に使用される用語の変化の結果として、複雑さが生じます。

対照的に、非特許文献は非常に狭い範囲に焦点を当てている傾向があります。非特許データの焦点を絞った検索の実行は非常に簡単です。しかし、非特許文献データは、非常に多様であり、また、広く散逸している、という問題があります。非特許文献データは単一の情報源によってすべてがカバーされているわけではありません。したがって、多数の異なる情報源を検索する必要がありますが、それでもすべての情報源がカバーされているという保証はありません。

  • 特許性調査は、発明が新規であるか、非自明であるか、有用であるかを判断するために、特許出願を提出する前に行われます。一方、無効資料調査は、既存の特許を無効にする可能性のある先行技術を見つけるために実行され、法的紛争や権利化された特許の有効性に異議を唱えるためによく利用されます。
  • 特許性調査は、発明が特許性の基準を満たしているかどうかを評価するために、特許出願を提出する前に実施されます。一方、無効資料調査は、特許が付与された後に、付与された特許の1つ以上のクレームを無効にする可能性がある先行技術を発見するために実行されます。

無効資料調査は、特許の請求項が有効かどうかを判断するために実施されます。したがって、特許を無効にする可能性のある先行技術を特定するために先行技術調査が行われます。この調査は、特許訴訟が進行中または競合他社の特許が審査されているとき、等に実施されます。有効性調査は、最も関連性の高い先行技術を特定することで、特許の潜在的な長所や短所を評価するのに役立ちます。

無効資料調査は通常、次の2つの状況で行われます。

特許侵害:企業が特許侵害の申し立てに直面した場合、無効資料調査の実施が検討されます。この場合、告発された企業の防御の第一歩として考えられる対策は、最も関連性の高い先行技術を特定することによって、特許が無効であることを証明することです。有力な先行技術文献が特定された場合、特許侵害の問題を回避することが出来ます。

特許ポートフォリオの評価:企業が特許技術の買収に興味がある場合、または技術のライセンス導入を検討している場合、特許無効調査を実施することがあります。ここでの有効性調査の目的は、特許がどの程度強力であるかを知ることです。その特許が将来訴訟の対象になった場合でも存続できる(無効にならない)ことを確認したいと考えます。これにより、企業は特許権者との交渉に向けてより適切な準備を整えることができます。

先行技術調査は、特許、論文、その他の参考文献などの既存の文書の洗い出しを目的として実施されます。発明の新規性や特許性を評価したり、技術開発の現状を把握したりするのに役立ちます。

一方、無効資料調査は、既存の特許の有効性に異議を唱えるために活用できる先行技術を見つけるために実行されます。最初の特許審査時には考慮されず、特許が無効になる可能性がある文書を新たに明らかにすることを目的としています。

基本的に、先行技術調査は特許出願前に先行的に行われる一方、無効資料調査は、特許が付与された後にその有効性に異議を唱えるために事後的に行われます。